「秘密の金魚」という話を読んだ事はありますか?
これは有名なサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」という本の中に出てくる小説の本のタイトルです。
けっこう、示唆に富んだお話なのでぜひ、読んでほしいのですがその中で主人公の女の子は自分の小遣いで買った金魚が他人に見せる間もなく死んでしまいます。
心優しい女の子はそれを他人に知られるのがイヤで、そして哀しんでいる自分を知られるのがイヤでその金魚を誰にも見せる事はありませんでした。
このエピソードに代表されるように金魚は小さい生き物なので寿命が短いように思われがちですが実はそうでもありません。金魚の寿命は10?15年といわれ、中には30年以上生きる金魚もいます。ギネス記録は43年、非公式で45年という記録があるそうです。実際、私の親戚の家の金魚は17年生きました。
金魚は中国で開発されました。中国の鮒(チイ)の突然変異種である緋鮒(ヒブナ)を改良したものを品種改良したものがその起源とされています。面白いのは英語でもゴールドフィッシュ(Goldfish)と呼ばれている事です。
実際に金色の種類の金魚はいないのに金魚と呼ばれているのはなぜでしょうか?
これも諸説ありますが
●光が当たると鱗が金色に見えるから。
●昔、中国から輸入されたとき価格が高かったから。
●昔、お金持ちの間で金魚を飼うのが流行っていたから。
とも言われています。
また風水的には赤い金魚は「幸運を呼び込む」黒い金魚は「邪気払い」の意味があるとされています。
金魚は18世紀に中国からヨーロッパに渡り、ペットとして飼育されるようになった歴史があります。またアメリカには幕末の日本から移入されgoldfish という名で販売されていました。
サリンジャーはアメリカの小説家なので「ライ麦畑でつかまえて」の中の「秘密の金魚」はもしかしたら日本の金魚だったかもしれないですね!
古今東西、金魚は「癒やし」を人間に与えてくれます。不思議ですよね。魚としては早く泳げる訳でもなく人間の好みで交配され創られた存在なのに、どこかしら人間以上に感情を理解してくれているような気になります。
風水の視点で見ると金魚の数でも運気が変わるそうです。金魚の数をそれぞれ、「水」「土」「木」「金」「火」で表す事ができます。一匹なら「水」、六匹と七匹なら「金」にあたります。金魚を飼うなら、一匹、六匹、七匹が縁起の良い数字です。
金運から見ると金魚を入れる水槽は四角より丸が良いとされています。角があるとそこで流れが滞ってしまいますが丸だと流れが回る事から金回りと結びつけて考えられているようです。
でも運気などを考えなければ四角い方が金魚の寿命は伸びるそうです(苦笑)丸だと金魚の泳げる距離が直径以上はありえないので狭いのだそうです。ですから金魚とどう付き合うか?で水槽の形は選ぶ方が良いですね。
最後に大事なアドバイスを。
人間を癒やしてくれるだけでなくこのように人間の運気にまで影響を与える金魚ですが生き物なので、いつかはお別れの時があります。その時はからのままの水槽をそのままにしておくと運気が逃げるそうです。お気をつけ下さい!